不安を感じているとき、多くの人は「心が弱っている」と考えます。
けれど実際には、
不安は心だけで起きているものではありません。
不安を抑え、我慢し、飲み込んだ感情は
筋肉を使って封じ込められています。
だからこそ、不安は心ではなく、筋肉に現れるのです。
不安が続いているとき、
筋肉は一部だけが硬くなるわけではありません。
一部の筋肉に制限がかかると、
その分、他の場所が無意識にかばうようになります。
そして身体全体が少しずつ、縮こまっていきます。
感情を抑えるほど、筋肉は硬くなる。
• 怒らない
• 泣かない
• 不安を見せない
そのたびに筋肉で感情を押さえ込んでいる。
それは感情を表に出すことで何が起きるかを考え、想像しているから必要とした制限。
これらの制限は神経が過敏に反応し、緊張状態に入っているのです。
だから
• 力を入れている自覚はない
• でも緩まない
• ずっと疲れている
という状態になる。
「コリ」ではなく「役割を終えられない筋肉」
不安を抱えた筋肉は、ただ硬くなっているのではなく、
「守る役割」を続けている状態です。
不安を感じているとき、
「前向きに考えよう」
「気にしすぎないようにしよう」
「こうゆう風に考えよう」
と、自分に言い聞かせた経験がある人も多いと思います。
それでも楽にならなかったのは、
あなたの考え方が間違っていたからではありません。
脳は「納得」できない限り、
考えることをやめるのが苦手です。
心が疲れたとき、
本当は休みたくなるもの。
けれど、休んだからといって
問題が消えるわけではありません。
戦うべき問題がある以上、思考は休んではくれない。
休みたいのか、
戦いたいのか。
その判断を身体が失ったとき、
心と身体のあいだに矛盾が生まれます。
行き場を失った感情は、
筋肉が引き受け、力みとして現れるのです。
なぜ筋肉が緩むと、不安も軽くなるのか
筋肉は、ただ動くためのものではなく、状況に応じた「役割」を担っています。
不安を感じているとき、
筋肉は感情を抑えるために力を使い、
身体を守ろうとします。
感情を抑えるとき、
筋肉は「抑えるための力」を使います。
その役割を終わらせるには現状が好転すること。
しかしそれはなかなか一人でどうにかなるものではありません。
神経に緊張が走ると、
・呼吸が乱れる
・筋肉の萎縮が始まる
この二つは悪循環を起こします。
呼吸が浅い状態で、
筋肉が硬くなっていると、
身体や脳に十分な酸素を運ぶことが難しくなります。
その結果、思考力はさらに低下していきます。
この段階で無理にポジティブに考えようとすると、かえって心を追い詰めてしまうことがあります。
まずは呼吸を整えられるように
・神経からリラックスすること
・筋肉の力みを解除すること
・酸素を巡らせること
そうして身体が、少しずつ
本来のリズムを取り戻していきます。
不安は、心の弱さではありません。
不安を感じたとき、
身体は守るために筋肉を使い続けます。
その結果として、
不安は筋肉に現れていきます。
だから、前向きに考えられない自分を
責める必要はありません。
身体がまだ、
役割を終えられていないだけなのです。
筋肉が緩み、
身体が「もう守らなくていい」と感じられたとき、
不安も少しずつ軽くなっていきます。
心を変えようとする前に、
身体の声に目を向けてみてください。
筋肉は、心と切り離された存在ではありません。
筋肉が緩み、身体が軽くなると、
心もまた静かに軽くなっていきます。
だから、不安を抱えたときに
無理に前向きな言葉で塗り替える必要はありません。
ネガティブな感情は、
吐き出せる場所で外に出していいものです。
身体がそれを引き受け続けなくて済むように。



